先日、大貫妙子さんが好きだと、とある人が言っていた。
俺は恥ずかしながらシュガーベイブ以外で彼女の曲を聴きこんだ事はなく、
時々どこかで曲が流れている時に、大貫さんだ、と思う位だった。
それがここ最近偶然「都会」を耳にする事が度々あり、いいなあと思っていた矢先に大貫さんの話になった。
シュガーベイブが2005年に30周年記念盤をリリースした時だったろうか、
なにかのインタビューだったのかライナーノーツだったのか定かではないが
彼女のコメントでずっと頭に残っているエピソードがある。
(お金がなくて、という様な事だった様な記憶があるけれど全然違うかも)
「毎日ケチャップだけのスパゲッティ・ナポリタンだけでも音楽に囲まれていればそれで幸せだった」
と言っていた。これを書いている今もだけれど、この言葉を思い出す度に泣いてしまいそうになる。
それはきっと、音楽だけじゃなくて、大好きな何かがある人には共有できる気持ちのはず。
それから10年後の40周年記念盤リリースの際には山下達郎さんとの対談がネットにアップされており、その際にも大貫妙子さんは同じ事を言っていた。
冒頭の知人と話をしてから、色々ネットで情報を探していたら、さらに別の場所でも同じ事を言っていた。
40代になってから、ようやく人前で歌える様になったとも。
自分を取り巻く環境でなく、音楽と自分に向き合い続けていて、大切なものが変わっていないんだなと、まるで自分が励まされている様に感動した。
俺も少なくなってきているけれど、中学生の時にいろんな音楽に感動した様に、いまだに音楽を聴いて感動したりするから。
30周年、40周年の時には上に書いた様な事でコメントは終わっていたのだけれど、別の記事でのコメントにはこんな風に続いていた。
「本当に好きなことなら、世の中が今それを認めなくても、必ず続けていけると思います。何故なら、そのことは自分を幸せにしてくれるから。」